SERAFIN PERE & FILS セラファン ペール エ フィス

当主からのヴィンテージコメント
2015
春先から7月まであまり雨が降らずにやや水不足の状態が続いたが、そのおかげで病気の発生が抑制され葡萄の健康状態を良好に保つことが出来た。しかし、乾燥した気候は葡萄の生育も抑制してしまい、8月はよく雨が降ったがそれでも年間の降水量を回復させるほどではなく、結果的に凝縮した小さい葡萄の粒が多くなったので収穫量は例年の30%減となってしまった。葡萄の健康状態は良かったので収穫作業は順調に進み、この段階で2015年は最高のヴィンテージになるであろうことを私たちに予感させた。樽に詰めてから現在に至るまで試飲での味わいは一貫して素晴らしい状態ですでに飲めてしまえるほど魅惑的だが、熟成させることが出来るポテンシャルも併せ持つグレートなヴィンテージになっている。
2013
開花期が寒く悪天候だったので花ぶるいが起きてしまい粒の小さな葡萄が多くなってしまった。収 穫は10月に入ってからで厳しい選別も必要だったため、通常7日で終わるところを約10日も掛かった。例年よりも25％の収穫減となってしまったが粒が小さく凝縮した葡萄を収穫することが出来た。このおか げで2013年ヴィンテージは日照不足で酸が前面に出ているにも関わらずバランスがとれた味わいになっている。特級や1級は少し熟成させたほうが良いが、ヴィラージュなどは酸が強いもののしなやかタンニンでチャーミングな味わいなので少し早目に抜栓すれば今でも十分に楽しめる。
2010
開花期の気温が低く、結実不良や無核硬粒が多く見られ、寒さによって開花した花が落花してしまうこともあった。しかし、葡萄の粒が小さくなった影響で旨味要素が凝縮し、さらに粒が小さくなり房の中に隙間が出来て風通しが良くなったことで腐敗が防げた。ミネラル豊富でタンニンも滑らかな飲みやすいヴィンテー ジ。キャラクターは1995年に近くなるだろう。
2009
通常は100%除梗だが、梗も良く熟したので15～20％ほど除梗をしなかった。収穫前の8～9月が良い天候で猛暑ではないが日照時間が長く、その割には気温が涼しかったので酸もある。酸味と果実味のバランスが良く、タンニンがしっかりしていて凝縮感があるワインに仕上がっている。