CLAUDE DUGAT クロード デュガ

地所:ブルゴーニュ地方 コート ド ニュイ地区  ジュヴレ シャンベルタン村

 13世紀に建てられた教会をそのままカーヴとしている当家は現在約6haの葡萄畑を所有しています。最近まで当主だったクロード氏は忙しい時だけ手伝う半引退状態で、現在は息子のベルトラン氏が中心となって「良いワインは良い葡萄から」という哲学を継いでドメーヌ運営を行っています。庭ではJonquille(ジョンキーユ:黄水仙の花という意味)という名前の牝馬を飼っていて、小さな区画や古木の区画を耕させています。特に古木の畑は葡萄の根が地中に広く張り巡らされているのでトラクターで根を傷つけたり、トラクターの重みで土を固くしてしまったりするのでこの牝馬が活躍しています。

現当主:ベルトラン デュガ氏

収穫された葡萄は温度調節の容易な、酒石がびっしり付着しているコンクリートタンクに運ばれ、アルコール醗酵が行われます。新樽が並んだ地上のカーヴでは最新のヴィンテージのワインのマロラクティック醗酵が行われ、地下水が壁から染み出ている、砂利が敷き詰められた地下のカーヴではその前年のワインが熟成されています。瓶詰めの際にはフィルターもコラージュも行いませんが、ワインは非常に透明感があります。近年は補糖及び補酸を全くしないでヴィンテージの特徴を活かすワイン造りをしているのでアルコール度数が低めの傾向があります。

CLAUDE DUGAT6
前当主:クロード デュガ氏(2014年撮影)
樽熟成中の2013年産のワイン
ドメーヌ内で熟成中のバックヴィンテージ
昔は教会だった事を彷彿とさせるステンドグラス
ドメーヌ地下の壁
出荷前の2012グリオット
出荷前の2012シャペル

当主からのヴィンテージコメント
2015
暑すぎて開花、結実が上手くいかず葡萄の房数が減少。さらに8月初旬まで乾燥したので葡萄の粒も小さくなってしまった。8月に雨が降ってくれたおかげで葡萄の成熟具合は良くなったが、結果的に収穫量は30~50%減だった。酸味より甘味が前面に出ていた2009年とエレガントだった2010年のちょうど中間のようなイメージのヴィンテージになっている。
2014
比較的天候も穏やかで葡萄の出来も素晴らしかった。少し固く引き締まりがあった2013年よりもリッチで肉厚。ピノ ノワールの優雅さと土壌の力強さのハーモニーが良く現れている。2012年に近い年でかなり良い出来と言えるだろう。早くから楽しむことも出来るし長く熟成させることもできるだろう。

GEVREY CHAMBERTIN
ジュヴレ シャンベルタン

品種:ピノ ノワール100%

畑の広さは約3haで「La Marie(ラ マリー)」や「Bossière(ボシエール)」など、複数の区画に分かれています。樹齢は若木で15年、古木になると70年にもなり、平均35年になります。新樽60%で熟成されており、甘く官能的な香り、直線的な酸味と果実味で早いうちからコクと旨味が楽しめますが、5年ほど熟成すると徐々にその真価を見せ始めます。

収穫前のジュヴレ シャンベルタンの葡萄

BOURGOGNE ROUGE
ブルゴーニュ ルージュ

品種:ピノ ノワール100%

平均樹齢は約40年、「Genevrière(ジュヌヴリエール)」と「Champs Francs(シャン フラン)」の2区画に約1.5haの畑があり、土壌は小石混じりの粘土石灰質です。1年樽のみで熟成され、濃厚な黒い果実の香りでしっかりとしたボディとタンニンがあり、綺麗な酸味が味わいを引き締めています。

シャン フランの区画(9月)

MARC DE BOURGOGNE
マール ド ブルゴーニュ

ブルゴーニュ ルージュ以外のヴィラージュ、1級、特級クラスの葡萄の搾りかすから蒸留したもので、2012年(1999年ヴィンテージ)から造り始めました。アプリコットやナッツのニュアンス、当然アルコールは強いですが10年以上熟成させているので味わいにまろやかさが出てきています。

マール熟成用の樫樽(2002年物)