地所:ローヌ地方
現当主であるエマニュエル レイノ氏は現在3つのシャトーを運営しています。1880年にエマニュエル氏の曾祖父が葡萄栽培を始めたところからスタートしたこのシャトーは、1920年には瓶詰を始めてシャトーのワインとして売り出すようになりました。その後、レイノ家はシャトー デ トゥール、シャトー ド フォンサレットを購入してワイン造りの幅を広げ、現在では合計約60haの葡萄畑を所有しています。シャトー デ トゥールはエマニュエル氏の父から、シャトー ライヤとシャトー ド フォンサレットは叔父のジャック レイノ氏から引き継いで運営しています。
シャトー ド フォンサレットはオランジュの町の北のラグランド パレオル村にあり、約10haの畑に植えられている葡萄品種は白はグルナッシュ ブラン種、クレレット種、マルサンヌ種、赤はグルナッシュ種、サンソー種、シラー種で、ワイン造りはシャトー ライヤの醸造所で行われます。フォンサレットに植えられているシラー種はエルミタージュのドメーヌ ジャン ルイ シャヴから、現当主ジャン ルイ シャヴ氏の祖父の時代に譲渡されたものです。
2014年の5月にフィネスの藤田社長に同行させて頂き、ドメーヌ裏手の畑の見学、ドメーヌ内の見学と瓶詰、2013年のアサンブラージュ前のキュヴェを樽から試飲をさせて頂きました。
フォンサレット用サンソー:甘くねっとり。ピチピチと溌剌。
フォンサレット用グルナッシュ:酸がしっかり。その後甘さがじんわり。
ピニャン用グルナッシュ:スパイシーな香り。甘さは控えめ。
ラヤス用グルナッシュ:ピチピチと溌剌。バランスが素晴らしくフィネスが凄い。
フォンサレット用シラー:ねっとり甘くスパイシー。軽い獣香。
当主からのヴィンテージコメント
CÔTES DU RHÔNE SYRAH
コート デュ ローヌ シラー
品種:シラー100%
道を1本隔てたところに小石混じりの粘土質土壌の畑と砂質土壌の畑があり、粘土質土壌は力強さとスパイシーさを、砂質土壌は繊細さとオイリーさを表現します。収穫量が少ないヴィンテージは混ぜて醸造しますが、基本的には土壌の違いで2つのキュヴェに分けて醸造してからアサンブラージュします。色調がとても綺麗で、深みのあるスパイシーな味わいです。
CÔTES DU RHÔNE ROUGE
コート デュ ローヌ ルージュ
品種:グルナッシュ50%、サンソー35%、シラー15%
葡萄品種ごとに別々に醸造して瓶詰前にアサンブラージュします。豊かな果実味と酸味、ストラクチャーがあるグルナッシュ、軽やかできめ細かいエレガントなサンソー、スパイシーで滑らかな舌触りのシラー。それぞれ単独でも十分美味しいですが、アサンブラージュすることで深みや複雑さも感じられる絶妙なハーモニーを奏でます。
CÔTES DU RHÔNE BLANC
コート デュ ローヌ ブラン
品種:グルナッシュ ブラン87%、マルサンヌ8%、クレレット5%
果実味豊かで綺麗な酸がありグルナッシュ ブランの繊細さが良く出ています。天気の良かった年はパワフルでリッチ、涼しかった年はフレッシュで繊細な味わいとヴィンテージの影響が出やすいワインです。
CÔTES DU RHÔNE ROUGE LA PIALADE
コート デュ ローヌ ルージュ ラ ピアラード
品種:グルナッシュ90%、サンソー5%、シラー5%
通常、フォンサレットの若木とアサンブラージュで使わなかったもので造られます。イチジクや胡椒のような香りで旨味、スパイシーな酸味が素晴らしく力強さはありませんがとても滑らかで染み込むような旨味が楽しめます。